海洋生物生理学研究室

生物は,さまざまに変化する周囲の環境に対処しながら,成長し,繁殖し,一生を終えていきます.生物の体内では,それぞれの場面で実に多様な反応が起きています.海洋生物生理学研究室では,主に魚類や海生ほ乳類を対象として,成長,成熟,体色変化,ストレス応答,浸透圧や体温の調節などについて,体内で起きる反応を,分子から個体までの各レベルで明らかにすることを目指しています.

イルカやクジラの祖先が陸から海へと入り,現在の鯨類へと進化した過程で,海洋生活適応型の生物になるべく,体の仕組みに何らかの変容を起こしてきたはずです.我々は,水分の取り込みと保持の機構,水中生活に必要なエネルギーや熱を産生する代謝の特徴などについて,鯨類で起きた変容の様子を捉えることに挑んでいます.また,水族館と共同で,イルカを健康に飼育するために,基礎と応用の両面から研究を行っています.(鈴木美和 教授)

DNAマーカーを駆使し、養殖魚の親子鑑定やゲノムワイド解析を行うことで、病気に強く成長の早い養殖魚(マダイとヒラメ)の開発研究に取り組んでいます。また、人工種苗に生じる形態異常にも興味を持ち、遺伝要因と環境要因の両面から発生因子の特定に関する研究を進めています.(澤山英太郎 准教授)

教員

鈴木美和 教授

担当科目
海生ほ乳類学(1年次)/水族館論(1年次:分担)/細胞生物学(2年次)/海洋基礎実習I(1年次:分担)/水族生理学実験(2年次)/海洋生物資源科学実習I(3年次)/海洋生物資源科学実習II(4年次)/展示動物医学演習(獣医学科5年:分担)/ 卒業研究(4年次)

澤山英太郎 准教授

担当科目

海洋生物資源科学概論(1年次:分担)/魚類学(1年次:分担)/水族館論(1年次:分担)/遺伝育種学(2年次)/海洋基礎実習I(1年次:分担)/水族生理学実験(2年次)/海洋生物資源科学実習I(3年次)/海洋生物資源科学演習II(4年次)/卒業研究(4年次)